2025秋・EU上映ツアー in ドイツ編①

2025年9月下旬から11月上旬にかけて、フランス、ドイツ、フランスと上映会が行われました。
本来でしたら監督も参加するはずでしたが、夏場の過労がピークに達して体が悲鳴を上げてしまい、やむなくキャンセル。
ヨーロッパチームの杉田くるみさん、たかはたゆうきさん(ともにフランス在住)、梶川ゆうさん(ドイツ在住)の3人が字幕の翻訳から上映会のコーディネート、アフタートーク等を担ってくださいました!
26年全米での公開を控えて、EUでも着実に根を下ろした活動ができたと思います。本当にありがとうございました。
以下は梶川ゆうさんからのレポートです。

25年9月2日ボッフム市中央図書館

IPPNWとの提携で「世界の被ばく者」展示会を図書館内で行い、そのオープニングイベントとして夕方、「サイレントフォールアウト」を上映し、IPPNWのメンバー二人が核兵器とフォールアウトによる健康被害に関する話をした。
約12人の市民が映画を鑑賞し、上映後のディスカッションに参加し、皆映画にも感動していたし、いい話し合いになった、との図書館責任者からの報告があった。

2025年10月1日ブラウンシュヴァイク市ウニヴェルスム映画館での上映会
主催:ブラウンシュヴァイク市福音教会アカデミー/ブラウンシュヴァイク市日独協会


ブラウンシュヴァイク市の福音教会アカデミーには、チェルノブイリ事故以来ずっと放射能汚染問題に取り組んできたパウル・コッホ氏という人物がいて、私と何年も交流がある。ことにこの地方には低・中レベル放射性廃棄物処理場が近郊に点在していることもあり、彼はことあることに放射能被ばくの危険性を問い続けるイベント等を行い続けてきている。フクシマ事故以来ドイツ国内の日本人反原発グループとの交流も深く、私はそれで彼とは長年の親交があるため、今回も彼の強い推薦を得て、サイレントフォールアウトの上映会を行うことができた。

ウニヴェルスム映画館は旧市街にある映画館だが、この福音協会アカデミーと提携があり、商業的ではない社会的問題を提起するドキュメンタリー映画を不定期に上映しているとのことだ。映画館長もとても快く私を迎え入れてくれた。

上映会は、まずアカデミー長のフォクト氏が歓迎の挨拶をし、監督の伊東氏が来られなかったことを残念に思うが、彼の健康が一刻も早く良くなることを祈る、という話をしたうえで、私とパウル・コッホ氏を紹介。コッホ氏が今の地政学的状況、核の脅威が再び現実味を帯びてきている中で、サイレントフォールアウトの映画を鑑賞して改めてこのテーマについて考え直すことが大切だ、というような話を述べてから、映画が上映された。訪れた観客は約50名ほど。ブラウンシュヴァイク市の独日協会も共催したイベントだったため、数人日本人の方も見えていた。映画の間は皆、音一つ立てず熱心に見入っていた。

映画終了後、フォクト氏の司会で私が話をした。伊東監督のライフワークであるテーマについても述べ、このサイレントフォールアウトがそのシリーズの3作目であり、4作目を製作する予定で監督がすでに動き始めている話もした。

会場からも活発に質問が寄せられたが、アメリカでこの映画を上映した際の観客の反応はどうだったか、大気圏、水中実験でもたらされた放射能汚染だけでなく、地下実験による汚染も測定されてデータが残っているのか、という質問も出た。ヒロシマ・ナガサキを体験し、さらにフクシマ事故のあった日本での放射能汚染に対する質問も出たので、それに対する日本政府の対策や情報隠蔽・過小評価についても言及することになった。

最後は質問でなく、伊東監督へのメッセージとして、映画の最後に監督が書いている「世界の被ばく者にこの映画をささげる」という言葉がとても身に染みたし、この映画を作った監督の全体のメッセージがとてもよく伝わった、この映画はドイツでも軽々しくヨーロッパの核の傘などの話をする人たち、そして国会に座っている議員全員に見せたい、という声も上がった。 とても雰囲気がよく最後まで活発な話し合いとなり、気持ちよく上映会を終了した。また、終わった後も、日独協会から来ていた日本の女性数名と話をし、これからも情報交換をしていく約束などをした。(つづく)

この記事を書いた人

村田くみ