今年は戦後80年ということもあり、7月下旬から8月上旬にかけて監督トーク付きの上映会が全国各地で行われました!
通常は自治体の公民館や図書館などが会場になることが多いのですが、7月27日(土)14時〜は、千葉県柏市の「ハックルベリーブックス」(http://www.huckleberrybooks.jp/)という、書店・雑貨店が会場でした。
店名は店主の奥山恵さんが大好きな児童文学『ハックルベリー・フィンの冒険』から名付けられたというように、店主がセレクトした大人も楽しめる児童文学、素敵な雑貨が並んでいます。そんな素敵なお店の2階ギャラリーで「サイレント・フォールアウト」の上映会と、作家・指田和さんのアフタートークが行われ、この日岡山で上映会に参加している監督の代わりにマネージャーの村田が参加しました。
映画「サイレント・フォールアウト」は本当に数多くの奇跡的な出会いから生まれた作品です。映画の柱となるエピソードのひとつを紹介してくれた歴史家ルーク・リッターさんとの出会いもジョセフ・ジェームス・マンガーノさんの取材の過程でつながったのはパンフレットの「読み解き」にも紹介されている通りです。
ルークさんは「核爆弾に反対する母親たち」という修士論文でルイーズ・ライスさんたち、セントルイスで乳歯調査を行った母親たちをテーマに執筆しました。
ルイーズさんが論文を執筆した時の様子や乳歯調査が自宅で行われた経緯、そして何よりも映画の最も大切なシーン、ケネディ大統領から直接電話がかかってきたシーンを再現してくれたエリック・ライスさん。映画ではエリックさんの証言が本当に貴重で、このタイミングで撮影ができて本当によかったと心底感じたのは、7月上旬にエリックさんの訃報が飛び込んできたからです(22年撮影当時69歳)。

闘病中というのは知っていたのですがまだお若いので残念でした……。アフタートークで村田からは証言を記録して残すことがいかに貴重かということをお話しさせていただきました。ちょうどこの日は、地元高校の放送部の学生さんが動画の撮影に来ていました。被爆者や戦争体験者のみならず、いろんな体験・エピソードを記録して後世に伝える。ルークさんやエリックさんの証言が残っていなければルイーズさんたちの乳歯調査は忘れ去られてしまい、歴史の1ページから消えてしまいます。事実が消えてしまうと、時間の経過とともになかったことになってしまいますので、ルイーズさん、エリックさんの意志を継いでいきたいとあらてめて思いました。

この上映会を企画してくださったのは作家の指田和さん(写真右)
2月中旬の上映会で監督のことを「ルイーズライスさんのような存在」と言っていただいたのがご縁で(https://fallout22.com/20250217weekly/)、指田さんの著書『ヒロシマ消えたかぞく』(ポプラ社)の映像化が超特急で実現しました。関東で公開するのは初めてで、上映の後、会場のみなさんに色々と感想を語っていただきました。
7月31日付店長さんのブログに、イベントの様子を紹介していただきました!
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http://www.huckleberrybooks.jp/cgi-bin/blog/diary.cgi
お店はじっくり読みたい本が探せて、自分の今と向き合える素敵な空間なので、お近くの方はぜひお立ち寄りください!
上映会の企画もお待ちしております!
