監督の読み解きと撮影エピソード 19

第5章 サイレント フォールアウト

映画は、最終章へ。

ここでは、さらに衝撃的な事実が伝えられる。

結論から言うと「現在」のアメリカ大陸が放射能汚染している、ということだ。

過去の話だと思っていた観客は、ショックを受ける。

ウィリアム アンド メアリー大学のジェームズ・カスティ教授は、放射線の専門家ではない。様々な地球上の環境問題をグローバルな視点で研究している人物だ。

彼にインタビューして、目からウロコだったことがある。

それは、カスティ教授のように地球上の環境問題をグローバルに研究している研究者にとって、アメリカ大陸の放射能汚染は、当然の事実であり、特に、驚くべきことではない、ということだ。

それは、放射能汚染は、大気汚染やナノプラスチック、農薬など様々な環境汚染の一つであり、それは、調査していく上で、当然存在しているものだからだ。

現実なのだ。

あるものがある。

それだけなのだ。

放射能汚染というと、必ず、イメージとして政治的傾向がつきまとう。

放射能汚染を声高に叫ぶ人を危険人物、行為として見られる場合もある。

そのため、メディアへでの露出に慎重になる科学者も多い。

しかし、環境問題の研究者にとっては、放射能汚染は、環境汚染の一つであり、当然の現実なのだから、何ら躊躇することはないのだ。

そのことに気づいた時、僕は、視界が、一気に開けた。

放射能汚染は、「環境問題」なのだ。

客観的に考えれば、当然のことだが、これまでの20年間の風当たりや色眼鏡を体感する内、いつの間にか、政治運動の一旦のような感覚が身についてしまっていた。

つまり日本で大流行のSDGsの最重要課題は、実は放射能汚染なのだ。

だから、なんら躊躇することはない。

世界中の企業がCO2の問題と一緒に放射能汚染の問題に取り組めばいい。

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映画「SILENT FALOUT」最新版トレーラー  

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