監督の読み解きと撮影エピソード 20

カスティ教授は、学生たちに旅行先のハチミツを持ち帰るように指示する。

その結果、ハチミツから、セシウム137が検出される。

核実験由来の放射性物質を、現代のハチミツが、せっせと運び集め、濃縮させていった結果だった。

もちろん、半減期を考えると、現在のハチミツに含まれる半世紀前のセシウム137は、人体に影響を与える程ではない。

だが、微量にせよ、入っていることは間違いなく、それを我々は食べ続けていることも現実なのだ。

当然だがリスクはある。

これはもちろん、ハチミツだけの問題ではなく、すべての食品に少なからず影響を与えているということなのだ。

さらに。

この映画の主題は、展開していく。

映画は、グラウンドゼロからスタートし、アメリカ政府が認め補償しているという被曝の事実を伝え、爆心地から遠く離れたセントルイスで起こった女性たちの行動が大統領を動かしたこと。

そのことでアメリカ国内での大気圏核実験が中止され、アメリカは救われたかに思われた。

そこで、カスティ教授は「誤解だ」と言う。

「アメリカ大陸の放射能汚染は、国内の核実験の影響だけではなく、太平洋で行われた核実験の影響が大きい」と・・・。

もちろん覆されたわけではない「さらに」ということだ。

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映画「SILENT FALOUT」最新版トレーラー  

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